2016.02.09 Tuesday
父と司馬遼太郎さんと神戸の怪しい夜
小学生のころ北野町の家に司馬さんがよく遊びにきていた。
僕はまだ小学生で、この白髪のおじさんは父の飲み友だちとしか認識していなかった。
言葉が悪いのですが「白髪(しらが)のおっちゃん」と、僕と妹は呼んでいました。
いつも父の書斎でボソボソと怪しい話しをしていたことを憶えてます。
いまも憶えていることがあって
僕がパパたちにイチゴを持って行くのですが、ドアの前でぜんぶこぼしてしまったのです。
緊張しすぎてこけたのだと思います。
奥から母が飛んできて、僕を叱咤します。
すると、白髪のおじさんが母を制して「だいじょうぶ、イチゴは洗うとたべれるから怒らないで」と母に言った。
僕はその場で、このおっちゃんは僕の味方だと思ったのです。
父の顔をみると、酒を飲みながら他人事のように笑っているだけであった。
そのあと、ふたりはすっかり闇に暮れた神戸の街へと消えて
父が帰ってくるのは牛乳配達や新聞配達のお兄ちゃんと同じ頃であった。
僕はまだ小学生で、この白髪のおじさんは父の飲み友だちとしか認識していなかった。
言葉が悪いのですが「白髪(しらが)のおっちゃん」と、僕と妹は呼んでいました。
いつも父の書斎でボソボソと怪しい話しをしていたことを憶えてます。
いまも憶えていることがあって
僕がパパたちにイチゴを持って行くのですが、ドアの前でぜんぶこぼしてしまったのです。
緊張しすぎてこけたのだと思います。
奥から母が飛んできて、僕を叱咤します。
すると、白髪のおじさんが母を制して「だいじょうぶ、イチゴは洗うとたべれるから怒らないで」と母に言った。
僕はその場で、このおっちゃんは僕の味方だと思ったのです。
父の顔をみると、酒を飲みながら他人事のように笑っているだけであった。
そのあと、ふたりはすっかり闇に暮れた神戸の街へと消えて
父が帰ってくるのは牛乳配達や新聞配達のお兄ちゃんと同じ頃であった。
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